ラスキン・セミナー開講

 ランカスター大学にて、ラスキン研究セミナーシリーズ2008-2009の開始。第一回はセンター長となったスティーヴンによるイントロダクションのあと、アメリカのラスキン研究の最長老ヴァン・エイキン・バードの新しいエッセイ「ラスキンと彼の『よき師匠』ウィリアム・バックランド」をスティーヴンが代読、ディスカッション。英国の聖職者・地質学者でラスキンに地質学を講じて大きな影響を与えたバックランドについて論じたエッセイ。ダーウィン進化論と福音主義の相克。大学時代の学友の不品行などにもふれて、ラスキンがその影響から免れていたかどうかといった話題も。当時のポルノグラフィックなパントマイムの話題が出て、それに大変詳しい研究者がいて、ひとしきり盛り上がる。会場はChaplaincy Centre内のQuiet Room。この建物名、「礼拝堂センター」のとおり、複数の宗派(カトリック、アングリカン、自由教会派などのクリスチャンのみならず、他の宗教も含めて)の礼拝堂をまとめた総合宗教施設。40年ほど前にできたそうだ。Quiet Roomはクェーカー教徒やバハーイ教徒のための部屋だが、語学講座など他の用途でも使われている。