原発の影

 9時半出勤。打ち合わせ数件。10時、入学課長、課長補佐と入試関連の打ち合わせ。前日にセンター試験説明会があったそうで、次回のセンター試験の実施体制がたいへん困ったことになるらしいという報告を聞く。2時限目、大学院のイギリス文化講義。今年度は久々にアーツ・アンド・クラフツ運動を主題としている。今回は19世紀前半のMechanics Institutesほか、イギリス19世紀前半のデザイン教育の先駆的な試みなど。昼休み、緊急の学科会議。3時限目、卒論ゼミ。MLA論文での直接の引用、間接の引用のノウハウについて復習。2時半、自己点検法人委員会に途中から出席。3時まで。3時15分、「軽井沢ワークショップ」(学内で募集する夏季の大学寮でのゼミ合宿)の食事について、業者と打ち合わせ。3時半、教職教育開発センター長と打ち合わせ。4時、部長数人と込み入った問題でミーティング。4時半、英文学科のミーティング。これも込み入った問題で長引き、6時半に終了。残務9時まで。10時帰宅。

 今日の東京新聞朝刊、「与野党に『電力人脈』菅降ろしに原発の影」という特集記事。「菅降ろし」がここにきてなぜ急に盛り上がったのかについて、他紙に(ましてやTVメディアではたぶんぜったい)見られない観点が示されている。すなわち、「発送電分離」の検討提案や浜岡原発の(いったん)停止の決断など、首相の原子力政策の「見直し」と呼応する形で反菅勢力が激化したという点に注目している。「初の市民運動出身宰相は、この国の禁忌に触れたのではなかったか。」「この国の禁忌」――もっと正確に言えば、現与党、野党を問わず、「毒まんじゅう」を食った政治家・官僚たち、そして財界の地雷を踏んだと表現したほうがいいのかもしれない。ちなみに東京新聞は購読して3年目。それまで四半世紀のあいだ、もっとメジャーな「進歩的」とされる全国紙をとっていたが、近年その論調にむかつきを覚え、耐え難くなって切り替えたのだったが、こういう記事を見ると、変えたのは正解だったと思う。