天使なら恐れる

9時20分出勤。2時限目、大学院のイギリス文化講義。ヘンリー・コールのデザイン改革の功績について。使っているテキストのなかで、ヘンリー・コールがお役人としてさまざまな新規の事業の企画に関与したことについて(フェリックス・サマリー商会はそのひとつ)、"He [Cole] rushed in where the others fear to tread"という1文があった。出所を明示しないで元の文句を変形させた引用というのが学生には鬼門のようで、このフレーズを巡ってしばらく脱線となった。3時限目、特別演習(卒論ゼミ)。annotated bibliograpyについての未発表者による報告と、引用によるサポートの練習の続き。午後3時半、成瀬記念館に資料復刻のゲラの戻しと簡単な打ち合わせ。7月の事務局内の人事異動の内定通知があって、それに関わる課長と若干の打ち合わせ。異動でエースがいなくなってしまうのは(ある程度覚悟はしていたとはいえ)手痛い。本日も早めに切り上げて、午後7時に大学を出る。英詩入門の教科書の新版の計画を温めているのだが、今年動き出すのは無理そうだ。

Britpop and the English Music Tradition (Ashgate Popular and Folk Music Series)

Britpop and the English Music Tradition (Ashgate Popular and Folk Music Series)

いま書いている原稿の参考資料のひとつ。11篇のエッセイによって、ブリットポップが興隆した文化的コンテクストを押さえている。その原稿、明日仕上げなければ。このテーマを扱うのは初めてのことで、いささか怖いもの知らずの観もあるが、成り行き上馬鹿を承知で行くしかない。