How to drive

 早朝、家族がドイツに観光旅行するというので駅まで車で送るために久しぶりに運転しようとして、エンジンのかけかたを忘れているのに気づく(マニュアル車なんですけど)。
 午前中、緊急のデスクワークをして(なんだか最近は毎日緊急のようなので、こうなるともう日常のと呼ぶべきかもしれない)、昼に大学。イギリス文化史教科書、編集者と手伝いの院生のHさんとで集まり、ゲラの本文校正のチェック、附録索引の修正、地図の修正など3時間ほど作業。それが済んで、夕方、ラスキン関連の文献Robert Hewison, Ruskin's Veniceを読みだす。以前に旧版で読んだものだが、その改訂版。文章に味わいがある。ヒューイソン先生とお会いしたのは2008年9月のヴェネツィアラスキン学会の折だった。サン・ロッコでの初日のセッションに遅れてふらふらと入って来られて、隣に座り、話かけられたのだったが、近場のトラットリアで飲んできたようで、かなり出来上がっていたのだった。しかし最終日の記念講演はばっちり決まっていた。ラスキン研究の大家であり、それと同時に戦後イギリスのお笑い文化研究の第一人者でもある(20世紀後半文化史では後者のほうでたいへん参考になった)。お笑いとラスキン――この路線、見習いたいものだ。